抽出方法

エスプレッソマシン

一般的に用いられているエスプレッソマシンには直火式(後述)のものと、電気式のものがあるが、電気式のものの方が高い圧力をかけることができるため、おいしく淹れられるといわれる。

なお直火に器具を掛けて抽出する方式の器具の名称では、2008年現在ではあまりこれといったものがなく、「マキネッタ」 (macchinetta) や大手メーカー製品の商品名である「モカ・エクスプレス」(英:Moka Express)、「直台式」ないし「直火式」、あるいは単にエスプレッソメーカー/エスプレッソマシンなどと(適当に)呼ばれている。ちなみにマキネッタは元々、ナポリ式コーヒー用の転倒式抽出器も含め小型のコーヒー抽出器を指す語であったが、日本では2000年代頃からこの直火に掛ける簡便なエスプレッソ抽出器を指す語として使われている模様である。

電気式の自動エスプレッソマシンでは、まずエスプレッソ用に細かく挽かれた豆を、バスケットにタンパーで押し込める。これをタンピングという。均等に押し込めたらマシンにセットし、圧力でコーヒー液を抽出する。 マシンによって仕上がりは異なるが、エスプレッソには黄金色の泡が浮かぶことがある。これはコーヒー豆の油分やタンパク質に由来するもので「クレマ」と呼ばれ、香りの重要な要素であると言われる。この上に砂糖を浮かべ、飲み干すのである。

エスプレッソマシンには、抽出時間や圧力などを手動で調整するなど複雑な操作を必要とする物もあり、細かく要望に応じた味を引き出すことが出来る。この技能に精通し、また以下に述べるバリエーションドリンクを淹れるにあたって、コーヒーに浮かべるフォームミルクに模様を入れる(ラテアート)など、専門の技能を持った者をバリスタと呼ぶ。

逆に、より容易においしいエスプレッソを抽出するという方向でデザインされた、使い捨てカートリッジを用いるタイプのエスプレッソマシンも存在する。このタイプのエスプレッソマシンは日本においてはネスレ社のネスプレッソが最も普及しているが、本場欧州では複数の規格が存在し、互換性において問題が発生している。また、イタリアのイリー社が開発し特許を取得したEasy Serving Espresso (E.S.E.) 規格のカフェポッド(エスプレッソポッド)が日本においても普及している(「ポッド」とはエンドウマメのさやを意味する)。カフェポッドはエスプレッソ1杯分に相当する約7gの豆を焙煎し挽いたものを紙パックにし適度な圧力をかけて整形されている。適切に挽かれているだけでなくタンピングも不要であり、使用後も豆が散らずに片付けやすいため初心者にも扱いやすい。メーカーによってはカフェポッドを個別包装して鮮度の面での差別化を図っている。様々なロースターが味に工夫を凝らしたカフェポッドを発売している。サエコ社やデロンギ社が E.S.E. 規格に対応したエスプレッソマシンを販売している。